二日目の朝-双極性障害ボクの病状備忘録-
隔離病棟に隔離されて二日目の朝。
多分、2時間くらいしか眠れなかったと思います。
しかし、感覚が狂ってるので本当に2時間だったのかどうかは不明です。
朝は寝てようが寝てまいが6時に起こされるシステムです。
システムといっても刑務所のように叩き起こされて、点呼をさせられるとかではないですが、(知らんけど)電気をつけられ無理やり起床させられます。
午前7時、部屋に朝食が部屋に運び込まれてきました。
またもや、お粥に焼き魚と他に数品の料理がトレーにならんでるだけでした。
とにかく、『食べなければ元気にならない』という思いだけはあったので頑張って食べることはできました。
味はおいしくなかったと思います。
いえ、美味しいのかもしれませんが、そもそも味がよく分からないのです。
よくよく考えると、味を感じるというのは気持ちに余裕があるから感じるものなのかもしれませんね。
僕には美味しい、不味いという概念がなく、単なる固形物を食べてる感じしかありませんでした。
食後にまた屈強な看護師の方がやってきて薬を手渡されました。
やはり薬を飲んだことを確認するまでは部屋から出ていくつもりはないみたいです。
僕は大量の薬を一気に飲み干しました。
食事と薬を飲んだらあとは特にやることがないのでまたベットに横になります。
回診の時間です
『トントン』
扉をノックする音がしました。
清掃員らしき方が入ってきました。
どうやら部屋を清掃するようです。
無機質な部屋ではありましたが、言われてみたら確かに掃除が行き届いた綺麗な部屋でした。
手慣れた手つきで掃除をすませたら係りの方は部屋からでていきました。
それから30分くらいした頃に
『トントン』
再び、扉をノックする音がしました。
今度は1人ではなく、部屋に大勢の白衣の方達が入ってきました。
いわゆる回診と呼ばれる時間のようです。
7〜8人くらいだったと思います。
中に1人だけ見覚えのある顔がありました。
そう、昨日、僕を診断してくれた女の先生、H先生がいたのです。
調子はどうですか?
多分、そんなことを聞かれたと思います。
なんと答えて良いかが判りません。
調子が良いとか良くないとか以前の問題で自分が今何処にいるのか良く分からないのです。
勿論、双極性障害で隔離病棟にいるというのは判りますが、あまり現実的な感じがしないのです。
こんな場面、テレビのドラマとか映画でしか観たことがないからです。
ターミネーター2でサラコナーが隔離病棟に閉じ込められてたシーンがありましたがまさしくあのままの世界です。